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地域に根ざした住宅

工務店ネットワークと地域木造優良住宅

 「近くに工務店があるのは知っているけど、どんな家を建てているのかよくわからない」
 「品質管理や経営基盤などを考えると、どうしても大手ハウスメーカーに目がいく」

 そんな声を耳にすることがあります。
 一方で、地域にしっかりと根づいている工務店だからこそ、地域の気候風土や生活に合った、よりよい家づくりができるとも考えられます。

 今回は、地域の工務店を支えるために活動している、(一社)工務店サポートセンターの坂口氏にお話をお聞きしました。

全建連・工務店サポートセンターとは

 (一社)全国中小建築工事業団体連合会(全建連)は、全国各地で活躍する工務店の結束をはかることを目的にスタートし、来年40周年を迎える団体です。
 加盟している会員団体は全国で75団体にのぼり、その会員には約7万社が参加しています。
 そして、この工務店事業をより強力に支援するために構築されたのが、(一社)工務店サポートセンターなのです。

 ここでは、会員を対象に各種セミナーや講習会、見学会の実施をはじめ、技術支援、情報の提供、管理人材の育成など、工務店単独ではむずかしい業務をきめ細かくサポート。
 工務店への信頼を高め、パワーアップしていくためのさまざまな取り組みを行なっています。

長期優良住宅をめざす地域の工務店をサポート

 日本の住宅の長寿命化をはかり、 「つくっては壊す」から「いいものをつくって、きちんと手入れして使う」社会への転換を、という目的で平成21年6月に施行された、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」。
 (特集「長期優良住宅」)

  これにもとづき、長期優良住宅制度を普及させるため国が行なっている補助事業のひとつ、先導的モデル事業についても、工務店サポートセンターが軸となり、独自の提案性と高い基準をもって積極的に応募。
  平成20年度の「超長期住宅先導的モデル事業」第1回目より3年連続で採択され、全国の工務店のクオリティアップにつなげています。

構造材、羽柄材にはすべて国産材を使用

 全建連・工務店サポートセンターが行なった長期優良住宅先導的モデル事業への提案は、地域木造優良(ちきゆう)住宅国産材モデル。
 モデル事業に参加する工務店を全国から募り毎年500棟の事業を実施してきました。
 平成20年のモデルでは、長期にわたりCO2を住宅に固定する環境への配慮と、地域産木材の活用を進めるために、柱や梁などの主要構造材だけではなく、屋根面を受ける垂木、床板を受ける根太、壁をつくるための間柱といった羽柄材に国産材を100%使用。
 さらに、通し柱と土台は4.5寸角(13.5cm)以上、そのほかの柱も4寸角(12cm)以上とするなど、高い基準を設定しました。

 また、住宅履歴情報も施主、工務店、工務店サポートセンターの3者で保管し、60年間の維持保全計画書を作成することを宣言しています。
 平成21年度の「長期優良住宅先導的モデル09」では、新たに「CASBEEすまい(戸建)」(建築物総合環境性能評価システム)を導入し、評価B+以上を取得することとし、これからの住宅に求められる環境性能の向上を大きく前進させました。

 平成22年度も「長期・ちきゆう住宅国産材先導モデル2010(街なか型)」「同(地域環境配慮型)」の2提案が採択されました。
 こうした取り組みを通じ、全国の中小工務店の建てる住宅がより高品質で、長寿命になっていくことが期待されています。

地域工務店の強みになる国産材利用

 国産木材を積極的に活用していくことは、ハウスメーカーではなかなかむずかしく、地域の工務店ならではの強みであり、差別化につながるものです。
 そして、長期優良住宅先導的モデル事業へのトライを通じて、自然と工務店の意識や技術は磨かれ、高められていきます。

 先導事業とは別に、国土交通省では、現在、中小住宅生産者により供給される長期優良住宅に対して助成する「平成22年度木のいえ整備促進事業(長期優良住宅普及促進事業)」の募集も行なっています。

 長期優良住宅の認定等で補助を受けられる一般型対象住宅(戸あたり100万円)と、産地証明のある木材を使うことで戸あたり120万円の補助が受けられる地域資源活用型対象住宅があるこの事業に関しても、工務店サポートセンターではきめ細かい支援を実施しています。

 日本の住まいの長寿命化をめざす長期優良住宅への取り組み。
 そして、日本の木で、日本の技で、日本の家づくりのよさを守り、進化させていこうとする地域工務店ネットワークのチャレンジ。
 快適な暮らしを支える確かな技術、顔が見える安心、地域に根ざした工務店ならではの家づくりをあなたも見直してみませんか。